全体的な作りが、メソード演技をこれから学ぶ人向けのような
内容になってしまいました(笑)


メソード演技とは、アメリカ・ニューヨークにある演技レッスンの
名門アクターズスタジオリー・ストラスバーグ
ロシアのスタニフラフスキーシステムを元に開発した演技法です



ただし、メソード演技系に属する演技法は、いくつもありますが
スタニフラフスキー、リー・ストラスバーク、サンフォード・マイズナー
ステラ・アドラーなどが代表格としてあります
その演技法を学んだ有名な俳優は
ポール・ニューマンアル・パチーノマリリン・モンロージェームズ・ディーン
ダスティン・ホフマンロバート・デ・ニーロジャック・ニコルソン
スティーブ・マックイーンマーロン・ブランドブラッド・ピットなど
公表してる人だけでも、かなり大勢います
アメリカでは、演技といえば、メソードと言わんばかりの顔ぶれです



★★★★★★★『メソード演技と日本の演技の特徴』★★★★★★★
この演技法の特徴なんですが、内面の役作りに特化しており
演技中にも、通常の生活と同じように、またはそれ以上に
物事を感じたりする事に重点をおいています
後は、演出で見せ方やパフォーマンスなどの、飾りを付けていくと言う流れです
これに対し、日本の演技は紋切り型と言われています
日本の演技は、見せ方や形を意識して、内面が表現したい形に見えるように
工夫されたもので、内面を作って実際に感じて出た感情ではなく
『紋切り型の意味・・・1紋形を切り抜くための型。
2 きまりきった型。かたどおりで新味のないこと』のように形から作られたものです



ただ、メソード演技が出来る前までは、アメリカも日本と同じだったようです
では、なぜここまで、メソード演技が評価されているかと言うと
リアリティーのある演技だからです
人は普段では、誰かがお世辞や、愛想笑いなど、表面上だけ作ってる事って
表面上だけなんだなって、分かってしまう事が多いと思います
これと同じように、心から本当に感じていないと
演技でも、形からの表面的ものだけでは、リアリティーを出すには限界があります




★★★★★★★『誤解が多いメソード演技』★★★★★★★
ここまで話して、一つ注意があります
メソード演技は指導、継承が非常に難しいと言う事です
一番の理由は、内面、心理に重点をおいているからです
それは、自分に好きな人がいるとして、好きな人が
自分にとってどうゆう存在か、相手を全く同じように
感じさせる事を出来ないのと同じです
その好きな人に説明する相手を会わせたり、説明したり、まして自分と好きな人との
出会いやデートなどを全く同じ体験をさせても、感じさせる事は無理なんですから。
価値観、感受性など、ありとあらゆる物が違う人間が
同じ体験をして、同じように感じる訳がないんです
心理学では、どんなに人の心が分かっても
60%が限界とまで言われていますしね・・・



なので、違う指導者が同じ内容の訓練をしていても、得られる結果に
かなりの違いが生まれます。それは効果が大きい小さいだけではなく
効果自体が違う結果になる事も、多々あります
ちなみに、メソードは一つの訓練で、いくつもの効果を狙って上げる事が
出来るもの多いです
後は、残念な事に、ちゃんと内容を把握しているメソード演技の指導者は
有名無名問わず、一握りです
しかも、指導者ごとに重要視しているものが違い、ほぼ必ず偏りが生まれています



例えば、相手は見れているが、緊張が強く感じたままに体が動かなかったり
無駄な緊張はないが、強い衝動や、特定の衝動にしか反応しかったり
キャラクターゼーションなど基礎的な技術がないと、出来ない技術ばかりで
基礎が抜け落ちる所も、多いです
それなら、基礎だけやってる方が、断然良い結果が出るのに
商業向けの所は、そゆうの多いね
一つの所を、長くやって、理解が深まってから、他の所もじっくりと見て行かないと
教わった事の長所、欠点が分からないからね
後、レペテーションだけは、追及しておかないと
良し悪しの判断見えないままなる可能性が高いですね
レペテーションでは、副産物として、相手の気持ちや感情が
かなり見えてくるようになるからね
人の気持ちを理解するには、世の中にこれ以上効果的なものは、ないだろうな^^
(指導者がちゃんと教えれればね!)



メソード演技は、概要や訓練法は、本を読めば、ある程度説明が出来ます
が、内容が内容なので、僕も、メソードの本を何冊も読んだんですが
技術的な話になると、メソードを数年経験していても、かなり意味不明です(笑)
見ないと分かる訳がないです。ホントに。
しかも、何人かの講師元でそれぞれ1〜2年ぐらいの期間、稽古をしていましたが
最初は、講師の人間性と、感覚をどんな風に表現しているのかを
ある程度掴む事から始まります。人によっては、その日ごとに同じ事を
色んな表現をするので、掴むまで振り回されたりしますしね
レペテーションと言われる訓練が、ある程度身に付かないと
話してる感覚内容なんて、分かってるつもりで、勘違いなんて事ばかり・・・
僕は、始めは普通の人より鈍感だったので尚更なんですが(笑)



ただし、理解していくと、紋切り型とメソード演技の違いが
だんだんと浮き彫りになってきます
そして、日本の演技と比べると、納得の出来る理屈がありスジが
通っている事が分かります。
メソード自体まだ完成された演技ではないので
未完成の部分は、手探りになりますが。
日本の演技指導者は、理屈では話せない人や、突っ込むと
キレたり、うやむやにする人が、不思議なぐらい多いんだよね・・・






★★★★★★★『余談』★★★★★★★
余談ですが、勘違いが本当に多いです
アメリカでは、メソード演技への理解が深く、俳優のコンディションを
整える為の配慮が、現場でもあるようなのですが、
それを日本でも通そうとする俳優が、昔は多かったようで
台詞を勝手に変えてしまう事や、その場での変更に対応出来ないなどの
使えないと言うレッテル貼られていますが
それは、当時の指導者などに問題があったと、言われています。
メソード指導者が演技のレッスンだと言って、女の子に猥褻行為をしようとした
ような事件があった事もよりイメージダウンの拍車をかけていたのでしょう



でも、今は昔と違い多くの芸能事務所などの養成所でも
取り入れられるようになっています
しかし、現状はドラマなどの演技の質が悪くなっていますね・・・
昔は予算が問題視されていましたが、それ以前に今は、演技の質は
あまり考慮されていないように思います
正直な所、一般の人には、質が良い悪いほとんど意識出来るほど
感じないでしょうし、どっちかと言うと、演出面の方に目を向かせて
演技に目がいかないような作りの作品も多くなってきているようにも思えます



せめて、レペテーションだけでも、ある程度出来ていれば
違和感がかなり少なくなって、ドラマとかも見やすいんだけどね〜
それだけなら、早い人なら1年もかからないだろうしね!
俺は、3年ぐらいかかったけどさ(笑)
余裕があれば、体を固まらないようにしてから、
プラスの要素として、他の技術も身につけてほしいなぁ




結構沢山書いたね〜、やっぱりこうゆうのを書くと気分転換になるね^^